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質問と納得 ~私が今の施術スタイルに至るまで~

最近このコラムを読んで下さっているという声をよく頂きます。

 

てっきり「ごく一部の方にしか読まれないだろうな」

と思っていたので、そう言って頂けるととても嬉しくなります。

 

月に2回はなるべく書きたいなと思っておりますので、

引き続きよろしくお願いいたします。

 

ちなみに下の写真に写っている女性は、

よく訊かれるのですが妻ではなく、

この日初めてお会いしたモデルの方です(笑)

珍しい治療ですね

 

当院の施術を受けられた方ならばわかると思いますが、

大体の方が当院の施術に持つと思われる感想は、

「変わった治療だな」

だと思います。

 

いわゆる普通の接骨院/整骨院的ではなく、

また整形外科の治療ともまた違う当院の施術。

 

今回は院長である私が、

どのような過程や考えの上で現在の施術を提供しているのか、

そんなお話をしたいと思います。

とまらない質問

私は父が接骨院を開業しており、

最初は身内や患者として接骨院という仕事に触れ、

 

大学を卒業し、

国家資格を取得し、

はじめに学校の紹介で都内のグループ接骨院に3年半ほど勤め、

その後約5年父の下で勤めました。

 

最初の勤め先はいわゆる“普通”の接骨院で、

ケガがあれば機械をかけ包帯固定。

体幹部の症状であれば電気をかけてもみほぐしやストレッチ。

院長が鍼灸師の資格を持っていたので、

必要に応じて鍼治療などを加えていました。

 

父の接骨院は上記の施術に、

カイロプラクティックのテクニックで矯正を加えることで、

各関節や神経の機能に対してのアプローチをしたり、

トレーニング指導やテーピング療法による筋肉や筋膜へのアプローチを加えて、

より総合的にみるというスタイルでした。

 

 

それぞれのスタイルを否定も擁護もする気はありません。

 

どちらの院も、当然よくなる患者さまがいて、

またはどうしてもなかなか改善されない患者さまもいらっしゃいました。

 

 

私は自分がよくわからないままで仕事にあたるのが嫌だったので、

どちらの上司にもよく質問をしました。

 

時には困らせるような質問を何度もして、嫌がられたり、呆れられたりもしました。

 

さらに外部の勉強会にも参加をし始めると、

より新たな知識を得ることができました。

そこでも未熟な私は追いつこうととにかく質問をしました。

 

経験や実績のある方と食事をご一緒させていただく機会があった時も

こんな事は滅多にないことだと、たくさん質問をさせて頂きました。

 

そして開業し、

勉強会にもさらに熱心に参加するようになり、

おそらく会場の中で1番か2番くらいに質問をしていると思います。

 

2か月に1回以上は外部の勉強会に参加し、

勉強して、経験して、わからないことがあれば質問して、

それを繰り返して今私が理解したことは、

 

 

「まだ明快な正解などなく、みんなが全力で患者さまをよくするために学んでいる最中だ。」

 

つまり「人によって違うので、正確なことはまだわかっていない。」

 

ということです。

 

どんなにどんなに質問をして学んでも、

新たな矛盾や疑問や課題が出てきたのです。

沢山の“矛盾”

なぜ私はこんなにも質問をするのかというと、

 

“気付いた矛盾を矛盾のままにできない私の頭の固さ”にあります。

 

勉強をすればするほど、痛みや症状に対しての“矛盾”がどんどん生まれてきます。

 

 

 

電気やもみほぐしは身体の何かを変えるのだろうか。

 

痛みの感覚は和らげても、

背骨や骨盤、各関節の機能を改善させるまでの作用は果たしてあるのだろうか。

 

本当に筋肉が固いことが症状の原因なのだろうか。

 

たとえば肩こりや首の痛みを訴える人で、

筋肉が通常の人よりも柔らかい人がいるのは何故なのだろうか。

 

または美容院や床屋さんで

「肩すごく固いですね。凝ってますね。」

と言われた人でも、

「でも私肩こりも何もないのよね。」

と不思議に思われる方は沢山いるのは何故なのだろうか。

 

筋肉は柔らかくなければいけないのだろうか。

固い筋肉はイコール異常なのだろうか。

 

膝が痛くなり、整形外科に「変形性の関節症ですね。だいぶ進んでいます。」と診断された。

 

もし変形自体が原因であれば、

変形が始まった初期の段階で痛みが出てもいいはずだが、

何故変形が進んだ“今”症状が出たのだろうか。

 

または膝や腰が痛くて整形外科でレントゲンやMRIを撮ったが、

「特に異常はありませんね。」と言われた。

では何故私は日常生活に影響が及ぶほどに今ツラいのだろうか。

 

ランダムにいろんな人の背骨をレントゲンやMRIで検査する実験を行ったところ、

症状が一切ないにも関わらず、ヘルニアなどの変形性の異常を持つ人が何人も見つかった。

変形の異常があるにも関わらず何故症状がないのだろうか。

 

手がしびれていて、整形外科でMRIを撮った。

医師に「この通り椎間板が神経を圧迫しています。」

と見せられ、確かにそのように見える。

だが、そのMRIの検査中は一切しびれの症状を感じていなかったのは何故だろうか。

 

「筋肉が弱いから現在の症状がある」と、ある院で言われたが、

自分より明らかに力や筋肉がないように見える高齢者や子供が痛みなく過ごしているのは何故だろうか。

 

では一体どれくらいの筋肉があればいいのだろうか。

 

または健康のために鍛えているのに腰痛がひどい。

鍛えているのに何故だろうか。

 

どこかで、骨盤が歪んでいる/ズレている・ストレートネックだ・足の長さの違いがあるなどが原因だと言われた。

 

検体を実際に解剖して骨盤にものすごく強い力を加えてもびくともしない。

そんな骨盤が果たしてそんな簡単にズレるのだろうか。

そしてだとして、それを少し頑張って施術をしたところで戻るなんてことは現実的に可能なのだろうか。

 

“骨盤はズレない”というのが医学的常識であるにも関わらず、

骨盤を外から矯正するような施術をすることで

症状がなくなる人がいるのは何故だろうか。

 

ストレートネックは果たして症状と直接的な関連があるのだろうか。

その形で症状が出るのなら、頭を下げ、頚椎がストレートになった瞬間に全員が痛みを訴えないのは何故だろうか。

 

症状のない方にも足の長さの左右差はあるのはどう説明するのか。

 

 

仕事の時は腰が痛い。

だがプライベートになると痛みを感じない。

同じように椅子に何時間も座っているはずなのに、

同じ身体で何故症状が変わるのだろうか。

 

朝は痛くないが夕方から痛くなるのは何故だろうか。

寝起きは痛いが、動くと痛くないのは何故だろうか。

 

手術をしたのに痛いのは何故だろうか。

痛み止めが効かないのは何故だろうか。

 

何もしていないのに痛いのは何故だろうか。

 

手術が必要と言われたはずなのに、

軽い力を加えただけの施術で痛みが消えたのは何故だろうか。

 

昔と同じようなケガをしたはずなのに、

今回は回復が遅いのは何故だろうか。

 

 

 

 

このような矛盾はいくらでも挙げられるのですが、

とにかく私はそれらをこのままにして考えないようにすることができません。

 

 

何故なら、症状がツラいと本気で困っている患者さまに対して、

無根拠に、勘で、適当に、矛盾した施術を提供することは、

私の正義が許せないからです。

 

わからないから聞く

 

誰も答えがわからないならどうすればいいのでしょうか。

 

症状は人それぞれ違う。

のであれば、“本人”に聞くのが一番間違いないのではないでしょうか。

 

もっと言うと“本人の身体”です。

 

どこにどんな異常があるかを、

本人の身体に質問をして、

教わった場所に施術を行い、

施術はそれで正しかったかどうかを、

再度本人の身体に聞く、と言うことです。

 

実際にそんなことは可能なのでしょうか。

 

身体というのは実は沢山の“こえ”を出しています。

 

具体的には、

私は患者さまの【神経の反射】や【身体の反応】を視ています。

 

私たちの身体は、

【出来ないことは壊れてしまうので、させない】

【出来ることならば、問題なくさせてくれる】

という性質があります。

 

当然の話です。

 

そもそも【痛み】も身体からのアラームです。

「異常があるから何か対策をしてね!」

「損傷した部位を自己治癒力で治したいから、邪魔しないように安静にしてね!」

「これ以上は身体が壊れてしまうからやめてね!」

という感じです。

 

もし痛みがなければ、

私たちはいくらでも無理ができてしまい、

壊れて取り返しのつかない状態まで迷わずまっしぐらです。

 

つまり身体は【“させない”ことで、自分の身を守ろうとしている】のです。

 

 

私は検査として、

身体の各部位・各組織に、

押したり引っ張ったりなどの刺激を加えます。

 

もしその刺激が身体にとって何も問題が無ければ、

何も起きません。

通常通り身体は普通に使えます。

 

ですが、その場所に異常があれば、

身体はその刺激に対して“逃避”の反射を起こし、

神経が身体に少しの間、使うことを制限します。

 

それが筋肉の力が入らなくなることであったり、

足の長さを変化させてしまうくらいに、

筋肉が収縮したりといった反応として現れます。

 

 

私はそれらを“からだのこえ”と呼んでいます。

 

 

私が加える刺激=質問

身体が身を守るために自動で起こる神経の反射=答え

という形です。

 

教えてください

私はたくさん身体に質問します。

すると必ず身体は返事をしてくれます。

その答えを基に施術をしますが、

症状や機能が変わらなければ矛盾することになります。

 

そこで、今度は患者さま自身にもご質問します。

するとさらにそれがヒントとなり、

より芯を捉えた質問を身体にすることができます。

 

これを私は施術中、常に繰り返しています。

 

この施術スタイルは私の性質にとても合うものでした。

 

 

“わからないことをそのままにせず質問をする”

 

 

今までこの仕事をしていてモヤモヤしていたものの大部分が、

このスタイルとの出会いにより晴れることが出来ました。

 

 

私は施術が終わったあと患者さまに、

「そしたらまた教えてください。」

とお声がけをすることが多いのですが、

 

それは私の施術はあくまで一方的な押し付けではなく、

患者さまの、そして患者さまのお身体から教えて頂いたお答えからの情報が、

何よりも必要なものだからです。

 

 

これからも私はたくさん質問をさせて頂くと思います。

ですのでどうかまた教えてください。

 

そして、“私・ご自身・ご自身のお身体”で協力し合い、

一緒に健康と幸せを目指していきましょう。