前回のコラムでは、頭と腕の重さの負担を腰部にかけない為にも、
足を前後にして重心移動で物を取りましょうというお話をしましたが、
実はそれだけでは不十分といえます。
もう一つ大切な要素は
「身体の正面で行動する」ということです。
日常生活でなんとなく斜めから物を取ったり、大丈夫だと思って不用意に捻りながら用事をこなしたりしている人は多いと思います。
ですがそれは、本来体幹を支えるための筋肉が作用しにくい姿勢ですのでかなり危険です。
具体的に「正面」とはどのような「面」のことをいうのでしょうか。
それは「左右の肩関節」と「左右の股関節」の“点”からなる長方形の面のことです。

この面を最大限に使って行動をすることで、しっかり力も入れやすくなり、うっかり腰がぎっくりというリスクを減らすことができます。
逆にこの面が崩れてしまった状態で行動することは、本来の身体の使い方ができずとても危険です。

前回のコラムでは“足を前後にする”というお話をしましたが、何も考えずに前後に開くと上の写真のように面が崩れて良くない姿勢になってしまいます。
ですので、両方の爪先を前に向けて、骨盤を正面に向けることでより安全な姿勢となります(下の写真は後ろの足の爪先が少し外を向いているので80点ですね 笑)。

出来る限りこの面の外ではなく、中で腕・手を使うようにします。
そうすることで腕の重さでかかる腰の負担を大きく減らすことができます。
みなさんも是非この“面”を意識して、腰痛のリスクの少ない生活をしていきましょう!
